Notionで新卒採用管理システムを作ってみた!

こんにちは!
4月に入社した、株式会社Hajimari22卒エンジニアの神野 凌太郎です。

普段は、人事プロパートナーズの開発業務や事業部内でリリースする新規サービスの開発業務を担当しています。

本業はエンジニアですが、内定者時代から23卒エンジニア採用の兼務をしていて、
約1年前、23卒採用が本格的に始まる前にNotionで新卒採用管理システムを作成しました。

今回は、実際に1年間運用してみてよかったことや、改善できたなと思うことを まとめてお伝えできればと思います!

■そもそもNotionとは

www.notion.so

Notionは、ドキュメントやデータベース、TODO管理など
あらゆる情報やデータを1つに集約して管理できるSaaS型のツールです。

弊社では、Notionを社内wikiとして全社で導入しています。
他にも各事業部で、チームのタスク管理やTODO管理で活用していたり、
採用募集のページを公開したりしています。

また約半年前に、弊社のイベントスペースで
NotionTokyoのオフラインイベントが行われたりもしました!

https://notiontokyo14.splashthat.com

■Notionを導入した経緯

Notionシステムを導入する前は、 Slackでチャンネルを作成し、そのチャンネルで候補者ごとにスレッドを立てて申し送りや引き継ぎが行われていました。

課題

Slackを使って申し送りを行うことで、スピーディーに情報共有ができる一方で、 下記の問題点がありました。

  • 候補者の情報を見るために、過去のスレッドを辿る必要がある(ピーク時にはすぐに上に流れていってしまうので、スレッドを見つけるのは困難です)
  • ステータス管理を別でスプシで行っていたが、 更新漏れがたびたび発生しており、リアルタイムでのステータス管理ができていなかった
  • 情報が点在しているため、データ分析をすることが難しく定性的な判断で採用活動を行なっていた

実装する手間を最小限にリアルタイムにデータを集約しようということで、 Notionで新卒採用管理システムを作成することにしました。

■全体の流れ

Notionを使った一連のフローを下記の図にまとめました。
Notionを使うのは、23卒採用メンバー + 面接を担当する社員です。

初回接触の場合は、学生テーブルにレコードを追加し、
基本情報(名前や次回面接日)や関連情報(大学、応募経由など)を記入します。

面接後は評価や所感を記入し、社内の専用Slackに情報共有、エージェントや学生に結果連絡を行います。

2回目以降の面接に関しては、基本的に23卒採用メンバー以外の社員が担当します。
担当社員は、面接終了後にNotionのステータスの更新、結果・所感の記入を行い、
リクルーター(該当学生を担当している23卒採用メンバー)にSlackで連絡を行います。

Notionを活用したときの一連のフロー

■テーブル構成

テーブル構成は以下の通りです。 学生テーブルを中心として、それぞれ「採用メンバー」「大学」「エージェント」「リクルーター」のテーブルと連携しています。「リクルーター」は23卒採用メンバーを指し、 「採用メンバー」は2次面接以降を担当する社員を指します。

Notionのリレーション機能を使った実装を行い、リレーションを利用したのはそれぞれのテーブル別でデータを蓄積するためです。

テーブル構成

■作成にあたって意識したこと

大前提として、23卒採用メンバーにNotionを活用してもらわなければ意味がありません。 導入目的は、リアルタイムにステータス、情報更新してもらうことだからです。

ゴールは、メンバーに「使ってもらえるかどうか」。 そのため、多少データベースの構成が複雑になっても、UIを優先しました。

トップページの親しみ

メンバーはかなりの頻度でNotionを開くので、トップページをこだわろうと思いました。 特にカバー画像は目に優しく、可愛くしようと思っていた時に、たまたま近くに同期の女の子がいたので、作成を依頼しました。めちゃくちゃ可愛い!

トップページ

使い方ページの作成

当時、全社でNotionが導入されたばかりだったこともあり、 Notionの操作に慣れないメンバーがほとんどでした。

また、Notionを使うのは23卒採用メンバーだけではなかったので、
多くの人に等しく操作に慣れてもらう必要がありました。
そこで、使い方ページの作成を行いました。

  • 文字だけではなく動画を使って説明すること
  • リクルーターと面接担当者別のフローに沿って、必要な情報だけ提示すること

意識したことは上記の2つです。
使い方ページを導入したおかげで、
導入障壁があまりない状態で、運用をスタートさせることができました。

記入コストを下げること

冒頭でも記述した通り、ゴールは使ってもらえるかどうかです。
そのため、記入するコストを下げることを意識しました。
具体的には、考えなくても直感的に記述できること。

まず、Notionのテンプレート機能を利用し、
極力労力をかけないで良いように、学生ページのテンプレートを用意しました。

学生ページのテンプレート利用方法
基本情報は、一覧画面で情報の記入や更新ができるようにし、
詳細な情報(学生情報、面談メモ)は学生ページで記述できるようにしました。

見やすさも意識しつつ、記入に思考体力を奪わないように設計を心がけました。

■問題点

実際に1年間運用してみた結果、いくつか問題点が出てきました。

ページが重く、表示速度が遅い

最もクリティカルだったのは、ページが重く、表示速度が遅いことです。
原因は、学生レコードの急激な増加リレーションを貼りすぎたことだと推測できます。

年度の途中で採用予定人数が大幅に増えたことも相まって
学生レコードが増加し、現在700レコード近くデータが入っています。

その上、そのレコードに各関連テーブルのリレーションが貼られている状態なので、
さらにページを重くしています。

学生ページ内、面談評価の面談担当者と採用メンバーテーブルがリレーションを貼っており、特に最も重くしている原因として考えられます。
学生テーブルの学生ページ内でリレーションを貼っているので、採用メンバー全員が面談担当者と紐付いた状態になっているからです。
(しかも、採用メンバーテーブルであまりデータを貯める必要がないことも後からわかったので、リレーションを貼る必要性もありません。)

学生ページ内の面談評価テーブル
この後に、シンプルテーブルの機能がリリースされました。
採用メンバーのテーブルはこれがベストだと感じました。(zoomのリンクやWantedlyの記事の管理は行いたいからです)

www.notion.so

データ集計が難しい

残念ながら、Notionにはスプレッドシートやエクセルのように便利な関数がいくつも用意されていません。
当初はNotion内でデータ分析がリアルタイムに見れる状態を作ろうと思い、
用意されている関数を駆使して、無理やり集計ができるようにしましたが、
あまり活用できていません。

データ分析自体は、スプレッドシートをNotionに埋め込んで同期できるように運用した方が良さそうです。

■まとめ

採用管理システムをNotionで作成したことによって、 データを一元に管理できるようになったので非常に良かったです!
実際に運用してみて問題点が浮き彫りになったので、 24卒以降の管理システムは、より良いシステム構築ができれば良いなと思っています。
1年前に作成した時よりも、機能がかなり充実しているので、 うまく活用していきたいと思います。

Notion大好き!


株式会社Hajimariでは、Laravelをメイン言語として自社開発・受託開発を行なっており、
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